間食を控えて、消化力を取り戻す!「ニセの食欲」false appetiteに騙されない。

アーユルヴェーダでは、健康を保ったり、健康を増進するために

食事を非常に重要視しています。

 

病気の原因は、食生活(量・内容)がその人に合っていないことが

原因であることが多いです。

また、食生活の乱れの多くは、精神の乱れからきていることが多いです。

 

身体の消化力(アグニ)が正常に働いていないと、

とりこむべき栄養素を十分に取れず、

また、排泄されるべき老廃物・毒素(アーマ)が排出されないので、

それが体内で悪さをします。

 

例えば、ある例では、喘息に長年悩まされていた人が、

原因は肺だと思っていたら、食べ物がうまく消化されず、

たまった粘液が、気管支に絡みついていることが原因ということがあったそうです。

 

そして、現代の生活では、過食で悩んでいる人が多いです。

 

食欲には、本物の食欲と「嘘の食欲」があります

 

食事には、2つの意味があります。1つは、体が必要としているとき。2つ目は、心が必要としているとき。私たちがお腹が空いたと思っているときでも、実際は、空腹でなく、私たちの心が「欲しい」と思っているときがあり、それが「嘘の食欲」です。

 

嘘の食欲はなぜ起こる?

 

私たちは赤ちゃんの時に、母乳やミルクをもらいますが、

そのときに食事=愛情を受け取る、ということを学びます。

 

それ以来、私たちは、食事をする、ということは愛情を受け取ることであると、

無意識的にインプットされます。

また、成長するにつれ、様々な味覚を覚え、食事を楽しんだり、

人とのコミュニケーションの場にしたり、と

食事で「心に栄養を与える」ことを覚えます。

 

しかし、この嘘の食欲に従って食事をすると、

私たちの本来の食欲に逆らって食事をすることになるので、

消化力が弱まってしまいます。

 

「食べたいときに食べる」と、老廃物がたまった体になりがち

 

アーユルヴェーダでは、規則正しく、決まった時間に食事をとることで、

体が習慣に対応し、体内が消化や排せつの準備を整えることができると考えます。

 

前の時間から、時間を十分に空けていれば、

胃が食べ物を消化し、十二指腸へ運びますが、

前の食事が胃に残っている状態で次の食事を食べると、

消化される前の食事と、新しく胃に運ばれた食事が混ざってしまい、

消化にばらつきが出て、うまく栄養素を取り込んだり、

消化・分解ができなくなってしまいます。

 

本当の食欲と、嘘の食欲の見分け方

 

嘘の食欲を見分けて、食欲をコントロールすることで、

正常な消化力を保ち、病気の予防をし、体の不調を改善できます。

 

1)お腹が減ったら、白湯やお茶を飲んでみる

2)仮眠をしてみる(15分程度)

3)散歩をしてみる(ちょっとそのへんを)

 

お腹が減ったかも、と思ったときに、上記のことをやってみて、

空腹感がまぎれたら、それは「嘘の食欲」です。

本当の食欲であれば、空腹感が増し、お腹の虫が鳴くはずです。

 

また、自分の心の状態を、注意深く観察してみてください。

ストレスを抱えることの多い生活をしていると、

食事をしたい、というときは、心に「満たされない何か」が

ある場合が多いです。

 

落ち込んだり、イライラしたり、寂しい時には、

食事で気を紛らわそうとしてしまいます。

 

しかし、この場合は栄養が欲しいのは、体ではなく、心なので、

食事をしても、実際に満足感を得られることは少なく、

むしろ、体がだるくなったり、過食をしてしまった罪悪感を持ってしまいます。

 

こういう場合は、食欲をコントロールし、

 友人に会ったり、寝たり、

お風呂に入ったり、軽い運動をしたり、カラオケに行ったり

他の方法で、気を紛らわせてあげたほうが、

身体への負担が小さいです。

 

食欲のコントロールが習慣化すると、悪い食生活をしたくなくなる

 

慣れないうちは、 「食べたい」という気持ちを、グッとこらえるのは

少々辛いかもしれません。

 

ストレスをためることは、もっと体に悪いので、

無理しない程度に、コントロールすることが大事です。

(何事もバランスが一番重要です)

 

しかし、体の消化のリズムに合わせた生活が、できるようになってくると、

体調が良くなったり、体内の老廃物が減り、美容効果も出てくるので、

自然に続けられるようになります。

 

 また、体から老廃物が減ると、「何が自分の体に良いか」を

敏感に感じられるようになるので、

自分の体に合わない食事内容や、食事の量を、欲しなくなります。

 

年末年始で、間食グセがついてしまった方は、

ぜひ、「嘘の食欲」チェックに、チャレンジしてみてください。